培養室ブログ『ホルモン測定って?』

こんにちは!胚培養士スタッフです☺


第4回目のテーマは『ホルモン測定って?』です!


当院に通院されている患者様は、感染症の採血や、採卵前に卵胞が育っているか確認する採血、移植後の妊娠判定の採血など…💉

受診の度に採血をされる、という方も多いと思います。


そこで今回は採血を行い、ホルモンを測定する流れをご紹介したいと思います。



採血された検体の一部は、2階検査室へ運ばれ、cobas e411 plusという機械で測定されます。



主な検査項目はE2(卵胞ホルモン)P4(黄体ホルモン)LH(黄体形成ホルモン)FSH(卵胞刺激ホルモン)HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)AMH(抗ミュラー管ホルモン)です。


ホルモンの詳しい説明は、不妊治療の検査ページをご覧ください👀



当院では採卵前の排卵誘発の際は、超音波エコーの確認と合わせてE2(卵胞ホルモン)P4(黄体ホルモン)の測定を行います。


これにより卵胞(卵子)の発育具合や、採卵できる卵子のおおよその数を把握することができます。


PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の方はE2値が高くなることがあるため、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)の予防にも役立っています。

OHSS(卵巣過剰刺激症候群)・・・排卵誘発の際に、多数の卵胞が発育することにより、卵巣腫大、腹水貯留などの副作用が起こること。



移植後に妊娠しているか判定を行う際は、HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の測定を行います。


当院ではおおよそ妊娠4週に測定をしています。


それ以降に胎嚢が確認できない、子宮外妊娠を疑う際に採血を行いホルモン値を確認します。


自院で短時間にホルモン値を確認できることは、生殖補助医療を行う上で非常に役立っています✨



実際のホルモン測定の流れとしては…


①3階診察室から2階検査室へ血液が入った遠心管が運ばれてくる。
②血液が完全に凝固したのを確認し、遠心分離機にかける。
③血漿が分離されたのを確認し、遠心管の蓋を開け、cobas e411 plusに投入する。
④測定スタート✅

結果は胚培養士がダブルチェックで確認し、電子カルテに登録します。


全ての検査項目は測定開始から約20分で結果が出ます。


採血からの時間ですと、結果が出るまでどうしても1時間程度かかってしまいます。


診察状況次第では外出もできますので、その際は看護師や受付スタッフへお尋ねください。


次回は卵子の成熟についてご紹介したいと思います!

最後までご覧いただきありがとうございました✨


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