こんにちは!胚培養士スタッフです。
第3回目のテーマは『採卵した卵子はどうなるの?』です!
採取された卵子には、運命の分かれ道が待っています…。
少し大げさに言いましたが、顕微授精をするか?体外受精をするか?によって次の手技が大きく変わります。
今回は当院の患者様の大部分を占める、顕微授精(ICSI)の場合をご紹介したいと思います!
採卵した卵子は数時間インキュベーターで前培養します。
採卵直後の卵子の周りには、卵丘細胞が付着しており成熟しているのかが確認できません。
そこで、ヒアルロニダーゼという酵素と樹脂製の柔らかいピペットを使って卵丘細胞を取り除いていきます。


このように持ち、親指を押し離して操作します。
優しくピペッティングし、少しづつ剥離していきます。
これを裸化処理と言います。

卵丘細胞に覆われていた卵子が、、、

こんなにつるんとした状態になるんです!
不思議ですよね👀✨
この段階で顕微授精ができる第二減数分裂中期のMⅡ卵に成熟しているかを確認します。
裸化処理が終了した卵子の大きさは約130µmです。
ギリギリ肉眼で点として確認できる位の大きさです。
非常に繊細な作業なので、私は胚培養士の業務の中でも一番苦手かもしれません…。
次回は卵子から少し離れて検査室にあるホルモン測定機をご紹介したいと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました✨