不妊と妊娠の基礎知識

不妊症とは

平成27年8月に不妊の定義(日本産科婦人科学会)が変更され、 「健康な夫婦が妊娠を希望して、1年以上経っても妊娠の成立をみない場合不妊症とする」となりました。 従来2年以上であったのが1年に変更されました。 また、定義には付則があり、 「なお、妊娠のための医学的介入(検査や治療)が必要な場合は期間を問わない」とされています。 つまりご夫婦に挙児希望がある場合、医学的介入が必要であれば、 いつでも検査や治療に入ることができます。

妊娠成立の仕組み

毎月排卵する卵は毎回遺伝子が全部違っています。 精子も同様に全て異なります。 卵子は女性の両親から23本ずつの染色体を受け継いでいるので、 組み合わせは23乗で約840万通りにもなります。 精子も同様に約840万通り。 つまり産まれてくる子供の染色体の組み合わせは約64兆通りになるのです。

受精後3日目の胚、5日目の胚(胚盤胞)において、 遺伝的に健常な胚の割合は図の通りです。 つまり生児につながる1個を引き当てるにはチャレンジの期間が必要です。